この度、公益財団法人政治資金センターは、Web公開している全ての政治資金収支報告書をアーカイブ化し、いつでも閲覧・検索できる「政治資金収支報告書検索システム」を公開しました。有料版は賛助会員のうち利用料を支払われた方のみご案内していますが、無料版は誰でも使用することができます。この記事では、「政治資金収支報告書検索システム」無料版の使い方を解説していきます。
システムの詳細についてはこちら
無料版の機能
無料版では、次のような機能をご利用いただけます。
アーカイブした政治資金収支報告書の閲覧
政治団体名や政治家名、対象年などで政治資金収支報告書を検索できる簡易検索機能
本システムの無料版は、公益財団法人政治資金センターのホームページから誰でもお使いいただけます。以下のURLからアーカイブサイトを閲覧できるので、ぜひこの記事を読みながら実際に使ってみてください。
使用方法の説明
アーカイブサイトの検索画面には、2つの検索エンジンが縦に並んでいます。上段が「クローリング方式による収集ファイルの検索」、下段が「手作業による収集ファイルの検索」です。
なぜ検索エンジンが2つあるかというと、2023年の収集作業よりPDFファイルの収集と管理の方法を変更したからです。2022年報告書以降はネット公開非対応都道府県を除き、クローリング方式により収集したものを検索できます。また、一部のネット非対応の都道府県選管は手作業により収集したものを表示しています。対して、2021年以前の報告書は全て手作業で収集したものを表示しています。この点について、詳細は収集法の違いについてをご覧ください。
クローリング方式による収集ファイルの検索
「クローリング方式による収集ファイルの検索」では、主に2022(令和4)年以降の報告書を対象としています。こちらの検索エンジンでは、以下の情報に基づいて政治資金収支報告書の検索ができます。
公開ページタイトル
公開選管
公開ページURL
PDFタイトル
年度
どれか1つだけ入力して検索することもできますし、複数の条件で検索することもできます。どの欄にも入力せずに検索すると、全ての政治資金収支報告書が検索結果に表示されます。
公開ページタイトル
例えば、あなたが自由民主党に関する政治資金収支報告書を探しているとします。
そこで、「公開ページタイトル」部分に「自由民主党」と入れて検索すると、「政党の支部(自由民主党)」という名前のページで収支報告書を公開している青森県のページなどがヒットしました。
出典:青森県選挙管理委員会事務局 (https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/senkan/04_jiyuuminsyutou.html)
このように、「公開ページタイトル」には、調べたい政党名や地域名、その他任意の文字列を入力して政治資金収支報告書を検索することができます(ただし、ページタイトルには必ずしも政党名や地域名が明記されていない場合もあるので注意が必要です)。
公開選管
「公開選管」の欄では、政治資金収支報告書を公開している選挙管理委員会(都道府県別)ごとに収支報告書を検索することができます。プルダウンメニューから任意の都道府県を選んで検索してください。
公開ページURL
「公開ページURL」の欄では、収支報告書が公開されているページのURL(の一部)を入力して収支報告書を検索することができます。あまり使い所はないかもしれませんが、URLに都道府県名(例:aomori, hyogo)や政党名(例:jiyuuminsyutou, rikkennminsyu)が記載されている場合もあるので、都道府県や政党別検索に利用できるかもしれません。
PDFタイトル
「PDFタイトル」の欄では、収支報告書PDFタイトルに記載されている文字列を記載して収支報告書を検索することができます。PDFタイトルには政党名、政治家名、都道府県名、参議院・衆議院の区別などが記載されている場合が多いので、もし検索方法に困ったらひとまず任意のワードをこちらに入力して検索すると良いでしょう。
年度
「年度」の欄では、任意の年度の収支報告書を検索できます。こちらは公開年度や収集年度ではなく、収支報告書自体が作られた年度を意味します。また、和暦ではなく西暦で入力するようにしてください。
手作業による収集ファイルの検索
「手作業による収集ファイルの検索」では、主に2021(令和3)年以前の報告書を対象としています。
こちらの検索エンジンでは、以下の情報に基づいて政治資金収支報告書の検索ができます。
政治家名称
政治団体名称
政党本部・県連
こちらの検索エンジンでは、どれか1つの条件でのみ検索が可能です。複数条件での検索はできません。
政治家名称
「政治家名称」の欄では、収支報告書を提出した政治家の名称で収支報告書を検索できます。ただし、2021年度以前は国会議員の収支報告書のみを収集しているので、国会議員の名称しか検索できないことにご留意ください。
政治団体名称
「政治団体名称」の欄では、政治団体(後援会など)の名前から収支報告書を検索できます。こちらも上記と同じ理由で国会議員の政治団体名称のみ検索ができます。
政党本部・県連
「政党本部・県連」の欄では、政治家が所属する政党や県連の名前から収支報告書を検索できます。政党別・都道府県別の収支報告書を閲覧したい場合はこちらにご入力ください。
まとめ
以上が「政治資金収支報告書検索システム」無料版の機能と使い方です。無料版でも収支報告書の検索や閲覧は特に問題なく実行することができます。
有料版では、この機能に加えてさらに以下のような機能を提供しています。
アーカイブした政治資金収支報告書の閲覧
政治団体名や政治家名、対象年などで政治資金収支報告書を検索できる簡易検索機能
政治資金収支報告書の詳細な分類ごとに検索できる詳細検索機能
任意のテキスト(例:寄付者名、寄付金額)で検索できるOCR検索機能
有料版はより調査や研究に活用しやすいようになっています。もし有料版にもご関心があれば、お気軽に公益財団法人政治資金センター(info@openpolitics.or.jp)にお問い合わせください。